Webライターとして活動するにあたりまず身に付けるべきなのは「文章力」です。いわずもがな、Webライターにとって「正しい文章のルールを守れてない」「分かりやすい文章が書けない」というのは致命的…。プロである以上、基礎をしっかり身に付けたうえで日々スキルに磨きをかける努力は欠かせません。
そこで本記事では、Webライターであれば確実にマスターしておきたいライティングテクニック12選をご紹介。これまで1,000名以上のWebライターを指導してきた筆者が、初心者向けに詳しく解説していきます。
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【超基本】Webライターが絶対マスターすべき文章の書き方
では早速、超基本的な文章の書き方から順番にみていきましょう!
- 主語と述語は近付ける
- 助詞の連続使用を避ける
- 二重表現を避ける
- 「たり」は原則2回使用する
- 「なります」を正しく使う
- 記事内で「表記揺れ」を起こさない
- ひらがなと漢字を使い分ける
これらは「Webライターならできて当たり前」と言える基礎の部分なので、確実にマスターしておいてください!
1.主語と述語は近づける
小学生でも習った主語と述語は、なるべく近くに配置するのが基本です。
ひとまず例文をご覧ください↓
妹は、ファッションが好きな母親と一緒に、アウトレットへ行きました。
「妹は(主語)」「行きました(述語)」という主語述語の中に「ファッションが好きな母親〜」が入っていると、途中まで読んだ人は妹がファッションを好んでいると思う可能性もあります。じっくり読めば意味は分かりますが、読者に頭を使わさせなければなりません。
ファッションが好きな母親と一緒に、妹はアウトレットへ行きました。
一文が長くなるほど、主語述語が多くなるほど理解し難い文章になりがちなので、両者の配置場所は常に見直すクセをつけていきましょう。
2.助詞の連続使用を避ける
続いて、同じ助詞(〜の、〜が、〜にetc)の連続使用を避けるのも基本の「き」だと言えます。
- 購入手続きのボタンの色はピンクです
→購入手続きのボタンはピンク色です - Webライターが仕事がきついと感じるのは
→Webライターが仕事できついと感じるのは
間違いではないものの、同じ助詞が続くと読みにくく幼い文章になりがち…。文章を書く人であればもはや誰もが知っている・実践しているテクニックなので、基礎の一つとして覚えておきましょう。
使わざるを得ないときもありますが、工夫すれば大半は回避できます!
3.二重表現を避ける
そして「頭痛が痛い」「あらかじめ予約する」などの二重表現(重複表現)は、日本語力を疑われる要素です。日本語の使い方を間違っているので、同じ意味のコトバを繰り返し使うことは避けましょう。
- 約10分ほど→約10分、30分ほど
- 完全に一致→一致
- 全て網羅します→網羅します
- 必ず必要です→必要です
- 違和感を感じる→違和感がある、違和感を持つ
- 後で後悔する→後悔する
加えて、日常会話でもよく使われがちな「二重否定(否定の言葉を二度重ねて用いること)」にも要注意です。
- やめたくないわけではない。
- 満足できないわけではありません。
- できないとも限りません。
- ダメなわけではありません。
- 難しくないこともないと言えます
これらは、使い方によってはクオリティアップにつながりますし、歌詞や詩などでは使われることもある表現です。しかし、肯定なのか否定なのか分からず曖昧で何を言いたいのかが伝わりません。
記事の説得力を高めるなら、できる限り言い切りましょう!
4.「たり」は原則2回使用する
同類の動作・状態が繰り返し起こる意味を表す「たり」に関しては、2連続が基本です。これは文章の基本ルールですので、暗記しておきましょう。
休日は読書をしたり、ピアノを弾いています。
休日は読書をしたり、ピアノを弾いたりしています。
ただし例外として、1回だけ使用してほかにも同様のものがあることを暗示する手法もあります。
家に帰ったらお風呂に入ったりする予定です。
こういった使い方により「お風呂に入る他にもやることがあるよ」と暗示しているんですね。ぼんやりとした印象を与えるのでWebライティングではおすすめしませんが、手法として覚えておくと良いでしょう。
5.「なります」を正しく使う
話し言葉でも書き言葉でもよく使われる「なります」は、大半が使い方を間違っています。「なる」は漢字にすると「成る」であり、「成就する」「実現する」「変化する」「恩恵を受ける」といった意味を持っているんですね。使い勝手がいいからと、乱用してはいけません。
- 参考になります
- 〜より◯円お得になります
- 11月になりました
- 来月で30歳になります
- お世話になっています
- 破格となっています→破格です
- 数量限定販売になります→数量限定販売です
- 必要になります→必要です
- 以下が資料になります→以下が資料です
- 場所は大阪市中央区となります→場所は大阪市中央区です
わからなくなったときは「変化を伴っているか伴っていない」かで判断しましょう。
6.記事内で「表記揺れ」を起こさない
文章を仕事にする限り、同じコトバ・もしくは同じ意味を持つコトバなのにも関わらず表記がバラバラな「表記揺れ」への配慮も必要不可欠です。
給付金の申込を行ったのは、2022年5月です。しかし実際にお金が振り込まれたのは、令和5年6月のこと。申し込みから給付までに一年もかかりました。
上記の場合だと「申込」「申し込み」と漢字の送り仮名が1回目と2回目で異なります。そして時期を表す際に「西暦」と「和暦」が混合しているうえ、半角数字と漢数字の表記揺れもあり、スムーズに理解できません。
記事内に表記揺れがあると雑な印象を与え、読者の理解度・満足度も下げてしまいます…。
他にも「LINE/ライン」「HP/ホームページ」など固有名詞の表記が異なっていたり、「社員/従業員」「Webライター/ライター」といった同じモノ・コトを指しているのに複数の表現が混同していたり。「ピッタリ/ぴったり」「オススメ/おすすめ」のようにひらがなとカタカナの表記揺れも起こりやすいので要注意です。
執筆後はしっかり推敲し、表記が統一できているかもチェックしてから納品しましょう!
7.ひらがなと漢字を使い分ける
文章を読みやすくするため、誤った意味で伝えないためには「ひらがな」と「漢字」を適切に使い分ける必要があります。
レベルが高い文章に見せたいがゆえにやたらと漢字を使ってしまいがちですが、ひらがなにすべきコトバも案外多いんです。
以降で「ひらがなで書くべきコトバ」を紹介していくので、使い分けの参考にしてみてください!
漢字の使い方を誤っている例
まずは、よく間違った使い方をされている用語から。漢字にすると意味がズレていたり、こちらの意図と異なった意味だと捉えられたりするケースです。※理由が気になる方はググってみてください
事→こと | 物→もの |
時→とき | 所→ところ |
〜の方が→〜のほうが | 有難う→ありがとう |
御免なさい→ごめんなさい | 頂く・戴く→いただく |
沢山→たくさん | 様々→さまざま |
中々→なかなか | 為→ため |
下さい→ください | 居る→いる |
位→くらい | 宜しく→よろしく |
是非→ぜひ | そういう風に→そういうふうに |
〜に繋がる→〜につながる ※評価アップにつながる、支援につながる等 | 畏まりました→かしこまりました |
これらは原則、漢字表記はNGだと覚えておくとOKです!普段からひらがな表記する癖をつけておきましょう。
漢字だと読みにくいコトバの例
お次は、間違いではないけど単に読みにくい・もしくは漢字表記により見た目のバランスが悪くなりやすいコトバです。
直ぐ→すぐ | 流石→さすが |
等→など | 因みに→ちなみに |
有る→ある | 無い→ない |
但し→ただし | 更に→さらに |
予め→あらかじめ | 概ね→おおむね |
殆ど→ほとんど | 敢えて→あえて |
並びに→ならびに | 後で→あとで |
或いは→あるいは | 故に→ゆえに |
余り→あまり | 程→ほど |
人達→人たち | 何処→どこ |
何時→いつ | 貴方→あなた |
何方→どなた | 迄→まで |
これらも、クライアントから特別な指示がない限り基本的には「ひらがな」で表記すると良いでしょう。
実際に私が運営するWebライターチームでは、このような言葉も例外なくひらがな表記するようマニュアルで指示しています!
「初心者Webライター」から脱するために取り入れたい文章テクニック
続いては「間違ってないけど初心者感満載だな…」「なんだか読みにくい文章だな…」といった感想を与えないためのテクニックを紹介していきます!初心者Webライターから抜け出す第一歩として、こちらも早めにマスターしておきましょう。
- 同じ文末表現の連続使用を避ける
- 一文に同じ単語を入れない
- くどい言い回しをカットする
1.同じ文末表現の連続使用を避ける
まず、同じ文末表現(〜です、〜ます、〜た、〜でしょう等)の連続はリズムが悪く幼稚な印象も与えます。
Webライターを始めるのは簡単です。しかし、本格的に稼ぐためにはスキルアップが必要不可欠です。書籍やネットで基礎知識を学んだうえで、どんどん経験を積み上げていくことが大切です。
このように小学生が書いたような文章に仕上がってしまうため、初心者感が出てしまいがち。同じ表現が続きそうになった場合は他の表現に置き換え、連続使用を避けましょう。
Webライターを始めるのは簡単です。しかし、本格的に稼ぐためにはスキルアップが欠かせません。書籍やネットで基礎知識を学んだうえで、どんどん経験を積み上げていくことが大切です。
なお「〜です」と「〜ます」はリズムがほぼ同じなので、交互に使ったところでさほど変化はありません。
Webライターを始めるのは簡単です。しかし、本格的に稼ぐためにはスキルアップする必要があります。私は28歳です。書籍やネットで基礎知識を学んだうえで、どんどん経験を積み上げていくことが大切です。
よって、両者は基本的に同じ文末表現扱いしておくと良いでしょう。
ひとまず、ですますの連続は2回まで・その他の表現(体言止めを含む)は連続させないと徹底してみると、リズムの良い文章に仕上がります!
2.一文に同じ単語を入れない
次に、一文「〜。」に同じ単語を2回以上使うと、くどくなったり、文章が長くなったりしがちです。
Webライターが案件を獲得できない場合、Webライターの案件へ応募する際に送る提案文を見直すと採用率がアップする場合があります。
このような場合、被っている単語をカットしたり、言い換えたり(改善例の青文字部分)してアレンジしましょう。それだけで文章がコンパクトになり、二重表現も防げます。
Webライターが案件を獲得できない場合、応募する際に送る提案文を見直すと採用率がアップする可能性があります。
また、見逃しがちですが、以下のような表現の重複も避けられるとより良い文章に仕上がります。
- ありますし〜あります。
- かもしれませんし〜かもしれません。
- できるうえ〜もできます。
- 可能性があり〜必要があります。
- して、〜してください。
- でしょうし〜でしょう。
言い出したらキリがないものの、どうしてもの場合を除き「とりあえず同じコトバ・表現は一文に入れない!」と徹底するクセをつけておきましょう。
3.くどい言い回しをカットする
そして、書かなくても意味が変わらない「くどい言い回し(俗に言う冗長表現)」は徹底的にカットすると簡潔な文章に仕上がります。
- 活用することで→活用すれば
- コロナというのは→コロナは
- 理由としては→理由は
- 防ぐことができます→防げます
- 〜するようにしましょう→〜しましょう
- 良いとは言えないのです→良いとは言えません
- 結果を出していくために頑張っていきましょう→結果を出すために頑張りましょう
これらは使うタイミングによって文章に深みを出せることもありますが、わかりやすく的確に読者へ意図を伝えたいなら極力避けるのが無難でしょう。
最初のうちはとりあえず「〜すること」と「〜ということ」を使わない!と徹底するだけでも文章が見違えるはずです!
Webライターがマスターすべき『分かりやすい文章』の書き方テクニック
ここまでは全て文章の「表現」に関するテクニックでしたが、最後は文章の「構成」部分で意識すべきポイントを伝授していきます。
- ひとまずPREP法で書いてみる
- 情報のグループを意識して要素を配置する
1.ひとまずPREP法で書いてみる
1つ目は非常に有名な手法ですが、初心者はひとまず「PREP法」を用いて文章を書いておけばまず間違いはありません。PREP法は文章の「フレームワーク(型)」のひとつであり、以下の順番に要素を配置する手法です↓
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由・根拠)
- E:Example(具体例)
- P:Point(結論)
最初に結論(最も伝えたいこと)を述べて最後にもう一度結論を強調するため、要点を分かりやすく伝えられるのが特徴。結論に対して「なぜその主張をするに至ったのか」といった理由や具体例を提示することで、説得力が高まり読者の疑問も残しません。
活用例:Webライターの単価についてを解説する場合
P:Point(結論) | 結論、Webライターの報酬単価は案件によってピンキリで一概には言えません。 |
R:Reason(理由・根拠) | 案件内容やクライアントの予算、Webライター自身の実力など、あらゆる要素で決まります。 |
E:Example(具体例) | 実際にクラウドソーシングでは、同じ「投資信託」に関する記事執筆案件であるにも関わらず、文字単価0.5円〜10円まで案件によって幅広く設定されていました。(表でデータを提示) |
P:Point(結論) | このように、Webライターの報酬単価に明確な相場はないのです。 |
なお文章の型は他にも存在しますが、中でもPREP法はかなり汎用性の高いフレームワークです。誰でも「読みやすく分かりやすい説得力のある文章」を作れるので、文章構成に迷うぐらいならまずこのPREP法の活用を徹底してみてください。
最初はどの要素がどこにあたるのかを判断するのが難しかったり、各パートをどんな切り口で提示するか悩んだりするかもしれませんが、慣れてくるとスラスラ書けるようになるはずです!
2.情報のグループを意識して要素を配置する
2つ目は、とっても多くのWebライターがやりがちであり、改善するだけでグンとレベルが上がるテクニック「情報のグループを意識して要素を配置する」です。
私はよく「情報のグループ分けをしようね」と言ってるんですが、これは今まで100名以上のWebライターへ記事を発注し最も多かったフィードバックです。経験上、綺麗な表現で書けているのに「分かりにくい」「レベルが低い」などと思われてしまう大半の理由はこれですね。
とはいえ分かりにくいと思うので、ひとまず例文をご覧ください。
Webライターは、完全未経験でも始めやすい仕事です。ただし、稼げるようになるためにはスキルアップが欠かせません。インターネット環境とパソコンさえあれば仕事ができるので、ノマドワーカーも目指せます。
上記の要素(それぞれの文章)をグループで分けるとこんな感じです↓
- 完全未経験でも始めやすい→利点
- 稼ぐためにはスキルアップが必要→注意点
- ノマドワーカーを目指せる→利点
「利点→注意点→利点」と提示する情報のグループがバラバラなので、話があっちにいったりこっちにきたりしています。これだと、読者の理解度が下がりかねません。
そこで改善した文章がこちら↓
Webライターは、完全未経験でも始めやすい仕事です。インターネット環境とパソコンさえあれば仕事ができるので、ノマドワーカーも目指せます。ただし、稼げるようになるためにはスキルアップが欠かせません。
同じグループの要素同士が近付いたことで、グッと理解しやすくなったはずです。
これは本当に大事なので、もう一つ例文を↓
Webライターの案件獲得率を左右するのは、提案文です。まずは、クライアントのニーズに対してどう応えられるのかを具体的に伝える意識をしてください。応募があった際にクライアントが判断できるのは提案文しかないので、そこで適切なアピールができない限り仕事はもらえません。
こちらも、情報のグループが分散しています。
- 案件獲得率を左右するのは提案文→メインの主張
- ニーズにどう応えられるかを伝えよう→提案文の具体的ポイント
- 適切なアピールができないと仕事はもらえない→メインの主張に対する根拠
何が悪いのか分かりにくいかもしれませんが、メインの主張とその根拠が離れてしまってるんですね。これも情報のグループ分けができていないケースに当てはまります。
Webライターの案件獲得率を左右するのは、提案文です。応募があった際にクライアントが判断できるのは提案文しかないので、そこで適切なアピールができない限り仕事はもらえません。まずは、クライアントのニーズに対してどう応えられるのかを具体的に伝える意識をしてください。
主張と根拠がくっつき、説得力が高まったんじゃないでしょうか?
この「情報のグループを意識した要素の配置」はやりがちにも関わらず、案外自分では気づけません。まずは一文ずつ「これはどんなグループかな?」と意識して執筆する習慣をつけてみましょう。そのうえで同じグループの要素同士を近くに配置し、細かな調整をかけていってみてください!
まとめ:良い文章の書き方をマスターしてデキるWebライターになろう!
というわけで、今回お伝えしたライティングテクニックをまとめるとこちらの通り↓
- 主語と述語は近づける
- 助詞の連続使用を避ける
- 二重表現を避ける
- 「たり」は原則2回使用する
- 「なります」を正しく使う
- 記事内で『表記揺れ』を起こさない
- ひらがなと漢字を使い分ける
- 同じ文末表現の連続使用を避ける
- 一文に同じ単語を入れない
- くどい言い回しをカットする
- ひとまずPREP法で書いてみる
- 情報のグループを意識して要素を配置する
正直なところこれらのテクニックは全て「ライティングの基本」とも言えます。ただ、できていないWebライターは多いのが現状。よって、これらのテクニックを本当に・完璧にマスターすれば、それだけでグッとレベルの高いWebライターになるでしょう。
今回紹介した内容は「思考停止しててもできる」ぐらいまで持っていけると最高です!今すぐ実践し、自分のスキルになるまでコツコツと積み上げてみてくださいね。