【今すぐできる】フリーランスのコミュニケーション術|これだけで評価アップ!?

フリーランスにとって非常に重要なスキルのひとつが「コミュニケーション能力」です。いくら仕事のクオリティが良くても、円滑なコミュニケーションが図れなかったり、コミュニケーションコストがかかったりする人材は敬遠されかねません。

逆に業務が円滑に進むコミュニケーションを行ってくれるフリーランスは、たとえクオリティ面で100%の納得がいかなくとも、重宝してもらえる可能性すらあるでしょう。

そこでこの記事では、価値の高いフリーランスになるために実践すべき「コミュニケーション術」について詳しく解説していきます!

この記事で分かること
  • フリーランスにおけるコミュニケーション能力の重要性
  • 絶対守るべき基本のコミュニケーションマナー
  • 今すぐできるコミュニケーションテクニック5つ

なお本記事を執筆する筆者は、フリーランス生活を経て経営者になったシングルマザー。現在は「フリーランスへ仕事を依頼する側」となり、これまで100名以上のフリーランスへ発注経験があります。

この記事を書いた人

筆者の詳細プロフィールはこちら

今日から実践できるテクニックを集めたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

フリーランスのコミュニケーションスキルは評価に大きく影響する!?

大前提としてあなたに知っておいてほしいのは、フリーランスは(というよりビジネスパーソンは)コミュニケーション能力があるか・ないかで周りからの評価が大きく変わること。

えっ、フリーランスは仕事のクオリティが全てじゃないの?

…確かに、業務を遂行する能力はとても大事であり、クオリティがあってこそコミュニケーション面での評価を得られます。ただ、どれだけクオリティが良くても「コミュニケーションエラーが起きる」「コミュニケーションに手間を取られる」と思われてしまっては、あなたの価値は激下がりするでしょう。

そもそもクライアントがフリーランスへ仕事を依頼するのは、自分たちの手間なく良い仕事をしてもらうためです。「あなたの時間とクオリティ」を買っているのに、そこで必要以上に手間をかけさせてしまっては、ストレスを与えてしまっては、本末転倒です。業務も円滑に進みません。

西田あずさ

どんなに高い能力を発揮してくれても、プロジェクトを進めにくい相手との仕事はシンプルに苦痛。フリーランスとして生き残れるかどうかは、最終的に「コミュニケーション能力の有無」で決まるといっても過言ではないかもしれません。

実際にこれまで100名以上のフリーランスに仕事を依頼している筆者も「とてつもなくスキルが高いけどコミュニケーションを取りにくい」といった理由で発注をストップした経験があります。逆に「コミュニケーションが取りやすそう」といった理由で採用したこともあります。

フリーランスとして働く限り、その業界の専門知識・スキルの向上だけでなく、コミュニケーションスキルを磨くことは非常に重要な取り組みだと言えるでしょう。

フリーランスが絶対に実施すべきコミュニケーションマナー

それでは、まずはクライアントとのコミュニケーション(やり取り)の基礎として、フリーランスが絶対に守るべき「ルール」とも言える要素から紹介していきます!

  1. 連絡する時間帯を考慮する
  2. 即レスする
  3. 都度スケジュールを伝える

1.連絡する時間帯を考慮する

まずは、連絡する時間帯を考慮すること。

特にWeb系の業種は好きな時間に働いている人が多く、チャットでのやり取りが大半がゆえに、受注者・発注者ともに365日24時間いつでも連絡しがち。ですがビジネスマナーの観点で考えると、常識的だとは言えません。

西田あずさ

だって、夜の23時や朝の6時に電話をかけてくるお店はないですよね。社会人としての常識ある行動の一つとして、連絡する時間帯は気をつけるべきです!

具体的には、以下を徹底すると良いでしょう。

  • 深夜・早朝は連絡しない(20時〜翌7時ぐらい)
  • 相手の休業日・営業時間外は連絡しない

これらを実践するには相手の稼働時間を把握しておく必要がありますが、分からないのであれば「連絡は平日の9:00〜17:00」と決めてしまうのが無難。お相手が明らかに深夜・早朝問わず動いてる、自分が深夜・早朝しか動けない(相手にその旨を伝えていることが前提)などイレギュラーなケースを除き、この条件ならまず問題ないでしょう。

2.即レスする

そして、ビジネスではレスポンス(返信)のスピードも大きな評価ポイントです。

あなたもきっと、飲食店で「料理が出てくるまでに30分かかるA店」と「10分で料理が出てくるB店」があり両店の味が変わらないなら、B店を選びたくなりませんか?

西田あずさ

「何でも早ければ良い」ってわけではありませんが、対応のスピードだけでお客様を逃すことって全然あり得るんですよ。

そもそも、あなたのレスポンスが遅いと予定通りに物事が進まなくなったり、不安やイライラを感じさせたり…相手に大きな迷惑・精神的な負担をかけかねません。だからこそ、長時間待たせる人は信頼されないのです。

よって「即レス」に定義はないものの、日中であれば1〜2時間以内に対応するのがベター。すぐに対応できない場合は「後程確認します」「夕方に返信します」など取り急ぎの連絡を入れると、相手を安心させられます。副業や休暇などで対応できない時間がある場合は、予めその旨を伝えておくと良いでしょう。

ただし「相手から連絡がきたから」といって四六時中対応していては、それが当たり前だと思われて自身の負担になる可能性も。よって深夜や早朝・休日などの連絡に対しては無理に即レスする必要はありません。臨機応変に行動しましょう。

3.都度スケジュールを伝える

また、何かを依頼された場合は相手から聞かれる前にその都度スケジュールを伝えましょう。

スケジュールが明確でなければ、「いつ対応してくれるのかな」「いつ仕上がるのかな」と相手を不安にさせてしまいます。事前に指示されたとしても確認の意味も込めて、早く対応できそうならその報告も兼ねて、それぞれの作業におけるスケジュールを伝えてください。

例1

承知しました。
本日の17時までに対応させていただきます!

例2

ご依頼ありがとうございます。
以下のスケジュールにて進めさせていただきます。
・◯/○ ◯時まで:構成確認依頼のご連絡
・◯/◯ 午前中:初回の納品
よろしくお願いいたします。

なお1日の定義は人によって異なり、0時までが当日だと考えている人もいれば、営業時間内が当日だと考えている人もいますそのあたりの認識にズレが生じると、トラブルや印象ダウンにつながりかねません。よって、スケジュールを伝える際は例のように時間まで伝えておくと尚更良いでしょう。

西田あずさ

スケジュールを伝えるのはビジネスにおいて「基本中の基本」ですが、これができないフリーランスは案外多いです…。今一度、徹底してみてください!

フリーランスの評価アップにつながる!具体的なコミュニケーション術5つ

ビジネスにおけるコミュニケーション能力を磨くためには、一言でいうと「人間力」から高めていく必要があります。ただ、それは一筋縄にはいきませんし、時間もかかるでしょう。

そこで、クライアントとのコミュニケーションではまず「とにかく相手の負担を省くこと」を意識してみてください。負担には「考えさせる」「不安にさせる」「返事をさせる」「無駄なコミュニケーションをさせる」「余計な作業をさせる」等が当てはまり、これらがある限り円滑に業務が進まず、ストレスも与えかねません。

というわけでここからは、相手の負担を省くためには具体的に何をすべきなのか、誰でもすぐに実践できるコミュニケーション方法を5つ紹介していきます!

  1. 質問はなるべく「報告ベース」に切り替える
  2. 聞きたいことがある場合は、提案込みで選択式にする
  3. 相手からの問いかけをなくす工夫をする
  4. 相手が知りたいことを予測して先に伝える
  5. 対応内容をきちんと伝える

1.質問なるべく「報告ベース」に切り替える

仕事において疑問点があった場合に質問するのはとても大事なものの、質問する=回答を求める行為であり、投げられた相手は絶対に答えないといけません。つまり質問は相手の時間を多少なりとも奪う行為なのです。

ただ、全く確認せずに「認識違い」「ミス」が起こったらそれこそ二度手間が生じますよね。そこで実践すべきなのが、ある程度回答が予測できる質問に関しては報告に切り替えて連絡することです。

例1

WordPressへアップロードしますか?
↓↓↓
WordPressへアップロードしておきますね。

例2

年末年始の営業は、例年の通りですか?納品しないほうがいいですよね?
↓↓↓
年末年始の◯〜◯日は休業かと思いますので、期間中の納品はストップさせていただきます。新年4日以降に再開いたしますので、よろしくお願いいたします!

こんな感じで報告に切り替えれば、相手は違うなら「こうしてください」と返信すれば良いですし、正解の場合は返信する必要もなくなります。

西田あずさ

「デキる人だな」といった印象を与えることにもつながるので、何か質問したいなと思ったら「報告形式にできないか」を都度考えてみてください!

2.聞きたいことがある場合は、提案込みで選択式にする

なお相手からの回答がほしい質問する場合は、ただ「これどうしたら良いですか?」と相手に丸投げするのではなく、自身である程度答えを考えてそれを提示してみましょう。

例1

いつまでに提出すれば良いですか?
↓↓↓
本案件の提出日は◯月◯日で考えておりますが問題ないでしょうか。お急ぎの場合は、○月○日の◯時に初稿可能です!

例2

色のイメージはありますか?
↓↓↓
御社のイメージに合わせると「◯色」か「◯色」が最適かと思うのですが、いかがでしょうか?◯色は△△、◯色は△△な印象を与えます。

例3

こんな問題が起きてるのですがどうすれば良いですか?
↓↓↓
こんな問題が起きています。解決策としては〇〇と〇〇が考えられ、こういった理由から〇〇が最適解かと思いますが、その方向で進めて問題ないでしょうか。

要は、相手に選択肢を与えてあげるということです。質問の答えをイチから考えさせる場合に比べ、断然負担を減らしてあげられるでしょう。

3.相手からの問いかけをなくす工夫をする

あなたの送ったメッセージに対し、相手が質問しなくて良いように工夫することも大事です。

ここでは「打ち合わせの日程調整」をする場合の例を見ていきましょう。

微妙な例

お相手

〇〇についてお打ち合わせいただくことは可能でしょうか?

あなた

はい!

お相手

いつがご都合よろしいでしょうか?

あなた

可能日程はこちらです!

お相手

では◯日の◯時でお願いします。

具体的に何が良くないのかというと、「打ち合わせできますか?」といった相手からの質問に対して「大丈夫です」のみで答えている点。これにより、相手は「いつが良いのか」と再びクエスチョンしないといけません。打ち合わせの日程調整をするだけで、5回以上やり取りを繰り返すことになってしまいます。

改善例

お相手

〇〇についてお打ち合わせいただくことは可能でしょうか?

あなた

はい!可能日程はこちらの通りですが、ご都合いかがでしょうか。

お相手

では◯日の◯時でお願いします。

相手のクエスチョンを一つ減らせましたね。これだけで、メッセージ数が5つから3つまで減っています。ちょっとした気遣いで、コミュニケーションコストは大きく削減できるのです。

また、今回の例のようなケースであなたから打ち合わせを打診するなら、以下のようなメッセージを送るだけでもっとスマートなやり取りが実現します。

あなた

〇〇についてお打ち合わせをお願いしたいのですが、以下いずれかの日程でご都合いかがでしょうか。ご都合が合わない場合、平日の日中もしくは平日の21:00以降で候補を3つほどいただけると幸いです!

お相手

では◯日の◯時でお願いします!

余談ですが、何かを伝える際は「以下いずれか」「別の候補を3つほど」といった感じで選択肢・相手があなたに伝えるべき内容も具体的にしてあげると、相手も迷わずに済みます。このあたりもぜひ意識してみてください!

4.相手が知りたいことを予測して先に伝える

続いて「相手からの問いかけをなくす工夫をする」に少し似ていますが、相手が知りたいであろうことを予測して先に情報を伝えるのも、クライアントを安心させつつ負担をかけないことにつながります。

例えばスプレッドシートで案件の進捗を管理しているような案件の場合、あなたからの納品があった際にクライアントは「管理表も更新してくれてるかな」と確認をしにいく可能性があります。それを見越し、納品連絡時に以下のようなメッセージを送信すれば、クライアントの行動もひとつ削減してあげられるでしょう。

〇〇が完成いたしましたので、確認をよろしくお願いいたします。
※以下の通り、管理表も更新しております!
<スクリーンショット>

また、何か新しい作業について受注可否を聞かれた場合。あなたが「受注できる」と回答すれば、次にクライアントは「納品までのスケジュール」や「どのぐらいの数量受注できるのか」「打ち合わせができる日程」「見積もり金額」「どのぐらいの数量受注できるのか」などについて知りたいと考えられますよね。よって、回答時にこのような情報も添えておくと相手が続いて質問する手間を省いてあげられます↓

ご依頼ありがとうございます。もちろん受注可能です。
今すぐに着手可能ですので、1セットであれば○日には納品可能です。
お見積りに関しては確定後詳細を送らせていただきますが、1セットあたり◯〜◯円の範囲だと考えておいていただけると幸いです。
なお、本件に関してお打ち合わせが必要でしたら、直近ですと以下いずれかの日程で可能です。
・◯日:◯時〜◯時
◯日:◯時〜◯時
◯日:◯時〜◯時
よろしくお願いいたします!

ただ「受けれるの?」と聞いただけでこれだけの情報が返ってくれば、クライアントはすぐにGOサインを出せますし、相談したい箇所があればその旨を伝えるだけで済むでしょう。

西田あずさ

「主導権を自分が握る」みたいな感覚で仕事に挑めば、これらは自然とできるようになるかもしれません!

5.対応内容をきちんと伝える

最後は、クライアントからの指示に対して何らかの対応を行なった場合、その内容をしっかり伝えること。

正直なところ、クライアントは忙しいが故にあなたへ指示した内容を忘れてしまってることも珍しくありません。そんな中、例えば依頼した修正をフリーランスが対応してくれた場合、対応報告の連絡でその内容が書かれていなければ「チャットを遡らないと…」「またイチから全部確認しないと…」といった羽目になることも…。つまり「分かっているだろう」のていで連絡してしまうと、必要以上の手間をかけかねないのです。

よって、対応した内容は都度丁寧に伝えるよう意識してみてください。

例1

ご依頼いただいていた作業が完了しました!
↓↓↓
先日ご依頼いただいていた「〇〇」の作業が完了しました。具体的には、〇〇と〇〇を行っていますので、お手数ですが確認をよろしくお願いいたします。

例2

〇〇の修正が完了しました
↓↓↓
〇〇の修正が完了しました。修正内容は以下の通りです。
・〇〇→〇〇に変更
・〇〇に〇〇の画像を追加

例3

こちらでいかがでしょうか?
↓↓↓
〇〇の〇〇に関し、「〇〇」といったフィードバック内容を基に〇〇を変更しました。ご確認ください。

相手が確認すべき項目が少ない・視覚的要素に対する対応なのであれば、メッセージ内に画像も添付してあげるとファイルを見にいく必要もなくなり親切です。

修正報告時の例(Webライター案件の場合)

ChatWorkやSlack等、リプライ機能を使えるチャットツールを活用している場合は、相手の指示内容へリプライする形で伝えるとより親切でしょう。

西田あずさ

「クライアントは全て覚えているわけじゃない」といったことを念頭に置き、相手が手間なく確認できる伝え方を考えてみてください!

まとめ:コミュニケーションスキルを磨いて求められるフリーランスになろう

というわけで、フリーランスにとってコミュニケーション能力はどこまでも磨きをかけておきたいスキルの一つです。

「コミュニケーションが取りやすい人だな」と思ってもらうにあたり、まずやるべきなのは相手の負担(対応コスト、不安要素)を極限まで削減してあげること。どうすれば相手の手間を軽減できるか、安心して仕事を進めてもらえるかを常に考えながら、思いやりの心を持ってやり取りの工数も極力減らすことが大事です!

なお、今回の記事で紹介した内容はあくまでも「業務上のコミュニケーション」で意識すべきポイントです。「如何なる場合も遵守する」みたいな、ロボットのような人間にならないようにだけは注意してください。

西田あずさ

時にプライベートな話をしたり、無駄だと思われるコミュニケーションを取ってみたり、人間味のあるやり取りがあるのは問題ありません。むしろ、それも大事です!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

関西在住フリーランス・シングルマザー。産後4年間の病棟介護士を経て、独学でWebライティングを開始。現在は、Webライター兼Webディレクター、編集者として複数メディアで活動しつつ、ライティング講師を務める。身軽に・自由に暮らすがモットー。

目次