Webライティングにおいて最も重要であり、時間をかけるべきだと言えるのが、記事の情報を集めるリサーチ。内容の濃さを決める部分なので、どれだけリサーチできるかによって記事の質は大きく左右します。
そんなリサーチですが、あなたは現状どんな方法で取り組んでいますか?記事のテーマに沿って、なんとなく調べている人が大半じゃないでしょうか?
それでは、読者を満足するだけの情報を全く集められていない可能性があります…。
そこでこの記事では、Webライティング歴7年超えの筆者がおすすめするリサーチ手順やテクニックを紹介していきます。あくまでも「私の手法」ですが、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を書いた人
Webライティングのリサーチ手順4ステップ
早速ですが、Webライティングのリサーチ手順を4ステップで解説していきます。
- 読者が求めていることを明確にする
- 何を調べれば良いのかをピックアップする
- 実際にリサーチして情報を集める
- 記事に入れる情報を取捨選択する
なお、今回は当ブログの「【214名に聞いた】Webライターの仕事がきついと感じる瞬間|回避策も教えます」を書く場合のリサーチを想定して解説していきますね。
STEP1.読者が求めていることを明確にする
まずは、記事のテーマに応じて設定したペルソナ(またはターゲット)の心理を読み取り、その人(たち)がそもそも何に悩んでいるのか、何を求めているのかを明確にします。読者のニーズが分からなければ、そもそも何を調べれば良いのかも把握できないからですね。
例えば今回は「Webライターの仕事できついと感じること」のテーマで記事を書くとして、想定読者は大まかにこんな感じで設定したとしましょう↓
- 20代後半女性
- Webライター歴半年/月収8万円
そして想定読者の悩みや欲求を深掘りするとこのように読み取れたとします↓
- Webライターの仕事にきつさを感じている
- きついから辞めようか迷っている
- きついときはどうすれば良いのか知りたい
- みんなきついものなのか知りたい
- きついと感じない方法があれば知りたい
難しければここで競合記事をチェックしてそこから読者のニーズを読み取ってもOK!言うまでもなく、SEOライティングの場合なら競合調査は必須です。
なお、読み取れたニーズはマインドマップに落とし込んでおくとこの後の工程をスムーズに進められるほか、これから調べていく情報も自ずと整理されます。
原稿やスプレッドシートへのメモでも構いませんが、できればこの段階でマインドマップを用いておいてくださいね!
STEP2.何を調べれば良いのかをピックアップする
次に、STEP1で明確になった想定読者のニーズを満たすために「具体的に必要となる要素(情報)」をピックアップし、実際に何をリサーチすれば良いのかを明確にします。
- そもそもWebライターは何にきつさを感じるのか
- きつい時期を乗り越えるとどうなるのか
- きつさを感じる項目に対する解決策
- 実際のWebライターたちの声
- Webライターとして効率的に成長する方法 etc
このように、いくつもの項目がピックアップできるはず。マインドマップはこんな感じになります↓
できるだけ多くの項目を洗い出し、それらをリストアップしておきましょう。
STEP3.実際にリサーチして情報を集める
ここまできたら、実際にリサーチを始めていきましょう。
具体的なリサーチの手段は後ほどご紹介しますが、STEP3で洗い出した項目について隅から隅まで大量に集めるのがポイントですね!
そもそも質の高い記事とは、読者に必要な情報が網羅されていて疑問点を与えない記事のこと。そのためには、提示する情報ひとつひとつに対する理由や根拠など深掘りした情報も盛り込まないといけません。
例えばWebライターがきついと感じる理由のひとつが「案件を獲得できないこと」だとすれば、それだけを提示しても読者は「なんで仕事とれないの?」「みんなとれないものなの?」「じゃあどうすればいいの?」といった感じで疑問を抱えてしまいます。
読者を納得させるためには、仕事をとれない理由やその理由に対してさらに深掘りした情報、それらに対する解決策、その解決策の効果など、一つの要素を提示するだけでもあらゆる情報が必須。
よって、この段階でマインドマップはひとつの項目だけでもこんな感じになります↓
実際記事に盛り込むかどうかはさておき、関連がある情報はとにかくたくさん集めておきましょう!
STEP4.記事に入れる情報を取捨選択する
情報のリサーチが終わったら、集めた情報の中から実際に記事に盛り込むものを選んでいきます。
STEP3ではかなり網羅的にリサーチしてあるはずなので、中には「ここまでは言わなくていいか」みたいな情報もあるはず。そういったものを排除して、残った情報を整理しておきましょう。
ここまできたらもうほぼ本文の「構成」が完成したような状態になります!執筆時に調べ物の必要がなくなって、メモやマインドマップを見ながらスラスラ書けるでしょう。
Webライティングのリサーチに使える手段
では実際にリサーチ時はどこで情報を集めればいいのか、使える手段を6つ紹介します。
- Google検索
- 書籍・雑誌
- YouTube
- Q&Aサイト
- 専門家(詳しい人)へのインタビュー
- アンケート
1.Google検索
1つ目は、リサーチ手段としては最もベーシックであろう「Google検索」です。
インターネット上には膨大なサイト・記事があり、収集できない情報はないといっても過言ではありません。大半の記事が、Google検索のみでリサーチが完了するんじゃないでしょうか。
ただGoogle検索の注意点は、誤った情報も非常に多く出てくること。インターネットは匿名性が高く誰でも気軽に発信できますし、その発信において特段制限はありません。だからこそ信憑性にはバラつきがあり、間違った情報も正直めちゃくちゃ多いです。なのでGoogle検索を活用する際は、大前提として「全て真実ではない」と理解しておきましょう。
古い情報と新しい情報が混在している点にも注意が必要です!
2.書籍・雑誌
2つ目は、今回紹介する中で最も信憑性が高いと言える「書籍・雑誌」で調べる方法です。
書籍や雑誌は専門家の監修や編集者によるチェックが入るため信頼性が高く、著者も明確。実際に、きちんとしたメディアでは情報の正誤性チェックとして書籍を用いるケースもめちゃくちゃ多いです。
ただし、書籍や雑誌には著作権があるので、当然ながらそのまま記載してはいけません。参考にした程度であっても「参考書籍」として記事内で提示すべきです。
リサーチ手段としては一番間違いがないですが、正しく活用しましょう!
3.YouTube
3つ目は、こちらもお手軽な「YouTube」です。
最近特に活発化しているメディアで、各分野に詳しい人たちの情報を気軽に入手できるのがYouTubeの魅力。幅広い情報が揃っているので、ジャンル関係なく取り入れやすいでしょう。共有もしやすく、記事へそのまま引用もできます!
YouTubeも不特定多数の人が発信できるため信憑性のバラつきはありますが、信頼性の高い人物が発信している動画であればかなり参考になるんじゃないでしょうか。
4.Q&Aサイト
4つ目はYahoo!知恵袋やOKWAVEなどの「Q&Aサイト」です。
Q&Aサイトはインターネット上で自由に「相談や質問」そしてそれらに対する「回答」を行えるサービス。一般人の生の声を確認できるので、どちらかというと今回例にあげた「Webライターの仕事できついと感じること」などみんなの意見を調べたいときに役立つでしょう。
リサーチの前提となる読者のニーズを分析したいときにもピッタリですね。
こちらも自由に投稿できるため情報の信憑性には注意が必要ですが、シーンに合わせて上手に活用してみてください!
5.専門家(詳しい人)へのインタビュー
5つ目は、少しハードルが高いと思われがちな「専門家(詳しい人)へのインタビュー」です。
ここでいう専門家とは、有名人や著名人だけを指しているのではありません。例えば主婦に関連する記事を書きたいなら「ママ友」で十分ですし、化粧品がテーマなら「コスメ好きの友人」「デパートの美容部員」でOKです。場合によっては、クラウドソーシングやSNSなどでインタビュー相手を募集するのも良いでしょう。
インタビューの魅力は、他の手段に比べて信憑性が高く、思いもよらなかった情報だったり、ネットには記載されていない情報だったり、貴重な情報を得やすいこと。記事に掲載する情報のリサーチだけではなく、その過程で必要となるユーザーの生の声を聞きたいときにも非常に役立ちます。
内容の濃いオンリーワンの記事を作りたいときはぜひ活用してみてください!
6.アンケート
6つ目は「アンケート」です。
こちらは有益な情報を集めるというよりも、物事に対する世間の意見や感想を調べたいときに役立ちます。それらを記事に掲載すれば、オリジナリティが高く質の高い記事に仕上がること間違いなし。
アンケートの方法としては、クラウドソーシングやSNS、アンケート系サイトでの募集などさまざま。私の場合「【214名に聞いた】Webライターの仕事がきついと感じる瞬間|回避策も教えます」では、リサーチ時にTwitterのアンケートを活用しました↓
【質問】Webライターの仕事がきついと感じたことはありますか?YESと答えた方は、理由をリプ欄で教えていただけると嬉しいです🖋
— あずさ|文章で人生激変🤱 (@azs048xx) September 26, 2022
フォロワーがある程度いて、自身の発信ジャンルに近い内容であればSNSはめちゃくちゃお手軽です!
世間のリアルな声を集めたいときには非常に有効な手段ですので、こちらもぜひ活用してみてください。
Webライティングでリサーチする際の注意点
最後に、Webライティングでリサーチする際の注意点についてもお伝えしておきます!
- 情報が全て正しいとは限らない
- なるべく「一次情報」を参考にする
1.情報が全て正しいとは限らない
先ほどから少し触れていますが、リサーチによって得た情報は全て正しいとは限りません。
Webライティングにおいて、誤った情報の提示は絶対にあってはならないこと。筆者も運営者も大きく信頼が落ちかねません。Webライターであれば、仕事がなくなる可能性も高いほど重要な問題。ですが、実際に世間で溢れている情報は間違ったものも非常に多いのです。
よって、情報の正誤性についての精密な調査は必要不可欠。こちらを参考に、調べた情報が正しいかどうかは必ずチェックしておいてください↓
- 誰が言っているかを調べて判断する
- 信頼性の高い機関が述べている情報を参考にする
- どこでも同じことを言っているか確かめる
例えば税金に関することであれば、ネットや書籍で調べた情報が本当に合っているのかどうか、必ず税務庁の公式ホームページもチェックする。栄養に関することなら、栄養士が監修した記事や有名食品メーカーのサイトを調べるなど。情報が正確かどうかは必ずチェックするのはもちろん、少しでも怪しいと思うなら「〜はこう言っている」のように引用する形で記載するなど、提示方法を工夫するようにしてください。
2.なるべく「一次情報」を参考にする
そして情報には「一次情報」「二次情報」「三次情報」…と誰が発信したのかによって種類がありますが、なるべく「一次情報」を参考にしましょう。
一次情報 | 自分が「実施した」「見た」「体験した」「感じた」など、当事者が発信した情報 |
二次情報 | 「誰かに聞いた」「テレビでみた」「詳しい人に聞いた」などの情報 |
三次情報 | 二次情報を発信している人から得た情報 |
一次情報を参考にすべき理由としては、情報は一次、二次、三次となるにつれ信憑性が下がるから。
分かりやすいのが、噂話ですね。例えば当事者は近所の人に「急だけど来月引越しする」と伝えただけなのに、いつの間にか「離婚するから引っ越すらしい」「ローンが払えないから家を売るらしい」など、気づいたら全く違う話が回っていた、みたいなケースは珍しくありません。
情報って、他者を経由するほどその人たち独自の解釈が入り、事実からかけ離れていくことがあるんですよ。
だからこそ、信憑性の高い情報を提示したいなら「一次情報」の入手に努めましょう。
例
お店の情報 | 直接店舗に問い合わせる |
フリーランスの実情 | 直接フリーランスに聞く |
SNSのルール | SNS公式サイトで調べる |
情報が「一次情報なのか」「二次情報なのか」については案外見落としがちなので、常に意識してリサーチに挑んでくださいね!
まとめ:リサーチを念入りにして質の高いWebライティングに努めよう!
というわけで、どれだけ内容が濃く質の高い記事に仕上げられるかはリサーチにかかっています。
実際は「構成が8割」みたいに言われてますが「何を伝えるのか」の部分を握っているのは断然リサーチ。どれだけ良い構成でも、内容がしっかりしていなければ良い記事には仕上げられません。
リサーチ力はWebライティングにおいて最も重要だとも言えるスキルなので、少しずつコツを掴み、磨きをかけていってみてくださいね!